ゆうの読書記録

しがない大学生のゆうがゆるゆる読書記録をつけるブログです

アメリカの大学

アメリカの大学(講談社文庫) 潮木守一

勉強というかちょっとした娯楽のために神保町の沢口書店で受験直後に購入。

 

昨今の日本ではアメリカの大学に対する一種の信仰のようなものがある気がするほど、アメリカの大学への留学を勧める動きが強いが、少しその動きに対する見方を変えてくれたかもしれない。

 

アメリカの大学が当初いかに脆弱で(学生は遊びに興じることがメインであった)、ドイツに留学していた人々を中心にどのようにメスを入れていったかが、資料分析を元にして大学別、もしくは人物ごとに書かれている。サクッと読めるのでとても楽しむことができた。

 

個人的には、大学という組織が教育機関であるのか研究機関であるのかが結構ナイーブな問題であるように感じた。大学院大学はともかくとして学部教育をメインに設立された大学については、特に難しい問題だと思う。

 

テニュアといった制度も研究に対して生活の安定が得られるというメリットと、大学の新陳代謝が悪くなるという現代日本の問題にも通じるものが少し前のアメリカにもあったというのは興味深かった。

 

最初なので今日はこの辺で。